台風の進路の右側は「危険半円」といって、台風自身の風速に台風の移動速度が加 わって強風となります。逆に左側は「可航半円」といって台風の移動方向が台風自 身の風向とは約180°逆になるため、風速がやや弱まることから安全の船が航海 できるとして、可航という呼び名がついたものと思われます。 ではどれくらい弱くなるのでしょうか。台風の移動速度を仮に1時間に36kmと しますと、 36kmは36,000m、1時間は60分×60秒=3,600秒 風速はm/秒(s)で表しますので36,000/3,600=10(m/s) 10m/sほど弱くなります。しかし、台風の風には「息」があり、最大瞬間風速 は平均風速の3〜5倍に達することもあるため、可航半円内だからといって安心は できません。